僕のDIY!

2025年3月15日

DIY

t f B! P L
 「四の五の考えてないで、自分でやっちゃおうぜ」
というニュアンスが含まれているならば、DIY精神というものはなかなかに共感できるではないか。

DIYという言葉は、70年代に北米ーカナダあたりで発祥したそうだが、日本でもすっかり定着した感がある。

ご存じのように「Do it yourself(自分でやっちゃおう)」の略称だが、昔はそこに物がなかったから自分で作るといった意味合いがあったんでしょうが、今日では、既製品には満足するものがないから自分で作ろうといった、もっとプライベートな価値観の創出(?なんて格好のいいものかは置いておいて)を意味することが多い。


既製品では満足いかないからセルフリノベで

典型的なのは、セルフリノベーションでお気に入りの居住空間をつくるというもので、古民家に始まって、中古マンション、戸建てなどを自分でリフォームしちゃいましょう、というアレですね。

もちろん、電気、ガス、水回りなどは、電気工事士などの資格も絡むので、その辺は業者に委託するとしても、後は床の張替え、屋根、壁、柱、天井など躯体の構造上影響のない範囲での改修といったなかなかに骨の折れる作業が待っている。

実際におやりになった経験がある方ならばお分かりだろうが、例えば10平米ほどの壁にペンキを塗るなどという作業一つとっても大変だ。
まずは全部にシーラーなどの下地剤を塗る。
全部にそれを数回繰り返す。
ペンキを塗る。
それを最低3回は繰り返す・・など、ひたすら地味で根気のいる作業の繰り返しだ。

それでも費用対効果で言えば、例えば普通に2千万の中古住宅を購入するよりも、5百万円ほどの経費は浮く算段になる。
よって、大工仕事、力仕事、もの作りが好きです、と言った向きにはそうしない手はない。

もっとも、昨今では、そのような需要を見込んで、居抜きというか、前居住者が使用していた部屋の状態にあまり手を加えずに、そうしたリノベ前提の物件もよく売りに出されるようになった。

それと比較して、よく不動産サイトで見かける、「全居室完全リフォーム済み!」などの物件を見てみると、およそそのリノベにいくらくらい費やしているかが分かるようになってくるから面白い。

リノベーション工事を専門業者に任せると700万から1000万円ほどもかかってしまうので、そこをいかにコスト削減しつつ、かつ美しく仕上げるのかがDIYヤー(=野郎の腕の見せどころだし、また面白いところでもある。




日本全国の空き家をなくす

さて、自分はどーいうわけかこのDIYが好きで、おそらくはそんな角度から、居住空間、インテリアも含めて国内外のそんなYouTubeを観ることが多いのだが、まあ世界各国の”その手”の方々の何と自由で素敵なアイディアがあることかΣ(・□・;)

そのなかで、プロはだしのリノベのアマチュアDIYヤ―も多くいるが、上記『ポレポレ不動産』の番組はリアルなその実態をテンポよく紹介しているので飽きない。

彼は、脱サラでこの道に入ったという。それにしても、ド素人がどんどん現場で実地に技を身につけて、それを自営での生業にしている点がすごい。
タダ同然のものや、50万円程度の空き家を購入し、それを自らの手で人の住める空間以上のオサレなそれまでにして、貸したり販売したりするという稼業だ。

そうした空き部屋の汚部屋状態の現状を、どうやって”無印良品”的なものにまで高めるのか、は興味津々たるものがある。

これは、「付加価値をつけて販売する」という常道を超えて、「無価値のものに価値をつける」という作業であって、またその精度が直接販売実績に反映するという、なんとも有意義なやりがいのある仕事ではないか。

彼は「日本全国の空き家をなくす」という大志を掲げて、その仕事に取り組んでいるわけだが、空き家問題でなんだか沈滞ムードの日本経済に明るい一石を投じてくれる。
応援したいものである。

ところで、彼自身も自嘲気味に言っているが「白は正義」で、日本人の最大公約数的な好みは白い家、白い壁、白い調度・・この感覚は、どうにも没個性的というか・・。
まあ販売するにはそんな明るい家でないと売れない、という点が海外と比べてまだまだ遅れているのかな、なんて思えてしまう。

事実、不動産サイトで新築やリノベの人気物件などのどれを見ても、ほぼ白一色。
確かに豪奢で機能的で、清潔感があっていいのだろうが、どの部屋を見ても一緒のテイストで、なんだか面白くない。
なるほど、セルフリノベーションを手掛ける人が増えているわけだ。

顧みられないものこそお宝だ

DIYの面白さは、このように、
  1. 無価値なものを価値のあるものにする
  2. 汚いものをきれいにする
  3. 古いものを新しくする
  4. つまらないものを面白いものにする
  5. ありふれたものを稀少なものにする
など、ひと昔前の営繕的な日曜大工の枠を超えている。
それは、人々の価値観の多様化も後押ししてか、自分でやらないと見えてこない地平線なのかもしれない。

先にリノベーションを例に挙げたが、そんな大きなものでなくても、ヒントはその辺に転がっているように思えます。

たとえば、ホームセンターで見かけたどこに使うか不明のような部品を歯ブラシ立てにするとか、工夫はその辺に転がっている。
お洒落だし、それは唯一無二のものに変わる。
それに命を吹き込むのがDIYであるとするならば、それは素晴らしい。

上記5点をよくご覧になれば分かるように、DIYヤーの目線がどこにあるのかと言えば、
無価値なもの、汚いもの、古いもの、つまらなくありふれたもの、平凡なもの、時代遅れのもの・・などという世に顧みられなくなったようなものにある。

それらがご馳走でなければならない。
なぜなら、それをもとに、まったく真逆の価値のある宝に変えてゆくのがその醍醐味であるし楽しみだから。

そういう目で見れば、私たちが普段、「つまらないなあ」「平凡だなあ」「つらいなあ」などと感じていることは、実はそうではないもの、面白いものに転化させるための材料という風にもとれる。



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