過去がある、というと世間ではイコール「犯罪歴がある」という解釈だ。
「過去を葬る」とか、「過去を洗う」とか、ずいぶんと「過去」というものは、塵だめ以下に扱われているものだ。
このブログの趣旨は、別段聖人君子に成ろうとする人向けでもないし、
もちろん聖人君子(=私)が何か偉そうな講釈を語るから、諸君はひれ伏してそれを傾聴しなさいというものでもない。
その辺の普通のおじいさん(私)が、普通の方々に、むしろ馬鹿になるための駄弁りをするものだ。
馬鹿になれば、はい、卒業です、とここを出て行ってもらって構わない。
(馬鹿じゃないあなたは、絶対に出ていっちゃいけませんぞ(笑))
さて、そういう意味で、私の過去の愚かなお話を一席。
これを「私の暗い過去」シリーズにしようかな、なんて。
やっぱ、(叩けば埃だらけで、読者はむせ返るどころかアレルギーの方もおられそうですから)一回読み切りにしましょう。
ま、”ほとぼり”がさめたら、またいずれ思い出しながら書くかもしれません(乞うご期待?)
私はもともと編集畑といってはアレですが、本を読むこと以外に別段好きなこともなかったうえに、しかも出世して世に出ようといったような野心も皆無だったので・・というノリで、小さな新聞社で記者をやったり、服飾業界誌で編集をやったりと、小心翼々な人生のスタートを切ったものでした。
しかし、結婚して子供もできた30代も半ばのころ、その子とかみさん(前妻)とで、ふと、都心からわりと近隣に位置していた地方の小都市で下車してみたのです。
何といいますか、時間が止まったような、タイムスリップしたような古風な面影が残るその町がひと目で気に入ってしまいました。
ベビーカーを引きながら、何度かその町に通ううちに、もうその町に住みたいと思うように・・。
(今では考えられませんが)、なんと銀行を説得して、見も知らず、知己もないその町に家を構えてしまったのです。
仕事は後からです。
が、当然田舎のことですから、出版や編集の仕事なんてありません。
人生の後半、私が販売、営業、売り込みの世界に頭を突っ込んだのはそんなきっかけからでした。
「さあ、心機一転やるぞやるぞやるぞー!!」
「意外にこう見えて、俺様は、営業に向いてるのかも、ハーはっはっはっは」
と悪い癖までが鎌首をもたげる始末。
身の程知らず、とはこのことを言うのでしょうね。
なんとまあ、そこで携わったのは、訪問販売の仕事でした。
・・くらいしか無かったといえば販売の方に失礼な言い草ですが、つまりは、およそ畑違いの仕事しかなかったという意味です。
子供も育ち盛りだ。
しかも下の子まで生まれた。
さすがののんびりもののお父さんも、仕事に必要な運転免許をようやく取り、その仕事に取り組みました。
そこでの世界はまだ二十歳前の子から始まって若い子たちで一杯。
エネルギーを持て余すやんちゃな世界でした。
高卒に交じって一流大卒のものもいるという、とにかくカオスな世界。
それでいて年収一千万を超えるようなものもおり、コルベットやベンツを乗り回すといった・・(笑)
しかしそこで数人の親しい友もでき、それはそれで今となっては楽しい経験でした。
この話は、いずれまたするかもしれませんが、ここでのテーマは「販売」。
向いてません。
正直に言います。
そこそこの結果を出せはするものの、意欲に欠ける。
売る情熱に欠ける。
そこから先には行かない。
「この家には売らなくてもいいや」とさえ思う。
だいたい、資本主義の構造を考えるとき、──こうしたことを考えるような輩は、その段階でもう売れません。
売るとは一体何だろう?
モノは売れても心は売れまい。
売り方だって、下手をすれば詐欺ギリギリもあるし、
今日ネットを介するそれにしても、ポイントがうんたらかんたらにしても、煽って、得させたように見せて、最後は売りつける。
そのポイントにしても、あっちのカードとこの度併合になりましたので、つきましてはまたIDとパスを・・とか。
あれ? さっき500円クーポンを獲得したのに、どーこにいっちゃったのかなー、みたいな。
消費者にとっては不要なものは買わないことが賢明だし、それが正義であるのに、情弱というか年配の方の優しい気持ちに付け込んで、アレよりもこれが安いからといったトリックで、なくてもいいものを売り込む。
電話のセールスにしても、最後まで要件を言わない。
初めに要件を言ったらそれまで、というノウハウがあるのは知っているが、今日日そんなうざったいやり方はかえって反感を買うことを、プロモーション側は知らない。
「○○です。何々の販売のお電話です」くらい先に言ってちょうだいよ、と言いたい。
それが礼儀でしょ、と言いたい。
え?
愚痴ですか?
はい、この項とは直接関係のない愚痴です(そーいや、さる会社の上司に津軽弁が全く抜けない方がいて、「グッツのクッチ」というものだから、何かを追求したら「グッチの靴(を俺も持っている)」という意味だったのにむしろ感嘆した覚えがある)。
わたしがいよいよ販売の仕事が不向きであることを悟ったのは、それからしばらくたってのことだ。
当時流行っていた(今もですかね?)情報商材をブログで売り込むということにチャレンジしたことがある。
一種のアフィリエイトですね。
もちろん、定石通り、ワードプレスにエックスサーバーといったいでたちだ。
ほぼ毎日、書きました。
書いて書いて書きまくりました。
それも長文です。
しっかし、結局目当ての商材に自分自身があまり納得いかないということもあって、それが売れません。
というより、売りません。
そんな話が、おくびにも出てきません。
出したくもない、恥ずかしくて・・(≧∇≦)
それを約一年間も続けたのです。
暗いでしょう?
なんという引っ込み思案なんでしょうか?
みなさんはいかがですか?
※ちなみに「情報商材」とは、「こうしたらおカネ(下手をすれば、いや間違い、上手くすれば数千万)が儲かります」というノウハウを中身があるなしにかかわらず(ほとんどが無価値)、貪欲な人、困っている人をターゲットに、高額で売り込むというやり方です。よく吟味されてください。
私は売り買いはやはり出来れば対面が一番だと思っています。
商品もそうですが、販売員(売り子、営業マン)の人柄、オーラでものを買ったりするものだし、それはそれで間違いはないものだからです。
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