ぬりかべと戦う【養生8割】

2025年2月13日

DIY 身辺雑記

t f B! P L
このところ、”塗り壁”と戦っていた。
と言っても、水木しげるの漫画でおなじみのあの妖怪の「ぬりかべ」ではない。
本物の壁だ。
正確には義父の家の玄関の壁をヌリヌリしてきたわけである。

その家は例の311(東北地方太平洋沖地震)で被災、辛くも倒壊を免れた家で、かみさんの実家に中る。
比較的海に近い立地で危うかったが、近くを走る高速道路の護岸に守られ、奇跡的に津波の被害は受けなかった。
が、地震の被害は甚大で、家屋はわずかに傾き、おそらくは躯体はねじれのような格好になっているのだろう。 単なる傾きではないので、たとえ土台を水平にできたとしても、家そのものは元に戻すことは困難な状況である。

窓サッシやドアの開閉が思うようにいかないため、傾斜はいじれないものの、大工さんに修復してもらったりと、何かと手を加えてきた家だ。
よって、今でも床はわずかに傾斜しているが、気になるほどではなくなっている。

義母さんが器用できれい好きな方で、時間さえあれば機織りや人形などを作るのが趣味。またバラや様々な草木や花々が繁茂する庭を手入れしたり、家中の飾りなどにも関心があり、私たちがDIYやインテリア好きなこともあって、しょっちゅう出向いてはいろいろリペア作業に勤しんできた、といったいきさつがある。

さて、私はその玄関壁面も、一昨年薄ピンク色の壁紙に張り替え、お義母さんの気に入るところとなった。
そのピンクも日光の紫外線でだいぶん色あせてきたので、さてどうするものかと思案の挙句、今回は「よし、漆喰で行こう!」となったのである。
「なーに、2時間もあれば楽勝」と高をくくりながら・・。

養生8割、塗り2割

これからペイント道に携わらん、とする諸兄はよーく、肝に銘じていただきたい。
(プロの方は目を閉じてください💦)

人生、養生8割ですぞ。

すっかり下準備ができた暁に、本番です。
60,70歳くらいまでは下積みで、その後に本番がやってくるのです!

戻しますと(笑)、一に養生、二に養生、と言われるくらいとりわけ”塗り方”はその下準備に細心の注意を傾注しなくてはならない。「それが全て」と言っても過言ではないほどです。

分かってはいた。
いや、分かったつもりになっていた。

と言うのも、30年近く前にブックカフェをやった際に、店の壁面を私たちの手で漆喰に塗れぞかし、、、をやった経験があるからです。
養生が大事なことは知っていた。

さて、当日──いや、これがまずかった。前泊しており、前の日に下準備をしようと思えばできていた。が、夕刻を過ぎ、晩酌の時間が迫ってきており、例の悪い癖で「明日やっか」になっていたのである。

まあ、長い言い訳はこのくらいにして、マスキングテープを際に張り巡らせ、クリーム状の漆喰(正確には珪藻土)のタレを受けるために、マスカーを伸ばし、塗りました。思いっきり塗りました。
「かえって素人の方が塗り後に変化ができていいらしいよ」
と言っているうちはまだよかった。

「固まってからでは割れて漆喰を持って行ってしまうので、マスキングテープは早めに剥がさないとね」
までは知っていた。

塗り終わって、さあ、早めにマスキングを剥がしました。
ツーっと小気味よく・・。

後悔先に立たずだけれど

「あれ? 端の部分、漆喰も一緒に剥がれている。隙間ができてる。変だなー」

後でNetで調べてみると、「マスキングテープは、漆喰の厚み分の2ミリ程度空けて貼りましょう」とある。

激しく納得。後の祭り。

やらかしました。
うかつでした。
抜けてました。

ピッタリ貼ってました。

そうなりますと、もうその空いてみっともない部分に、後から漆喰をヌリヌリしなくてはならない。そんなわずかな間隙にクリーム様のボテッとしたものをうまく濡れるわけがない。

よって、結果は、始めからマスキングで養生しないで塗った失敗例と何ら変わらないものとなり、すべての養生の努力は無駄になったとさ。
その作品が左。
お分かりだろうか?
(分かるって)
何と下の写真にあるダメな例と酷似していることか。

しかも、下の写真のメーカーブログ解説には、わざわざ「よく、汚くなった部分をスクレーパーなどで削ったりすることがありますが・・・そうならないためにも、養生が大切です」という旨が書かれてありました。

そうです。
まだ作品は完成したわけではありません。
近日中に、スクレーパーで端のギザギザ部分を削ってこようかと思っています(屈辱💧)

さあ、いかがだったでしょうか。
素人DIYの失敗談を、人生訓風に結びつけるつもりはありませんが、このブログはDIY日記ではないのであえて言いますと、

~えー、終わりよければすべてよし、な~んていいますが、その終わりって~もんが汚ねーもんじゃあいけやせん。そのためにも前準備、あまつさえ、養生て~もんがたいせつなんですな。一言で養生たってー、あなた、食養生もありゃー、心の養生な~んてもんもありやすな。心も体も健康で老後の花道をつくろうじゃあありゃせんですか~

おあとがよろしいようで。

左の養生なしの画面と右の差は歴然=『漆喰うまくヌレール』より




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